「信頼の構造―こころと社会の進化ゲーム」山岸 俊男 [読書]
『信頼について個人差が発生してしまうことに対して山岸は「同じ相手に対する信頼の個人差は単なる偶然のエラーとしてではなく、また、相手の信頼性を正確に理解できない愚かさによるものでもなく、不完全な情報をもとに相手の人間性についての評価を下す際の人々の特性を反映するものである」(山岸,1998)と述べている。相手の情報が足らないため、もしくは情報の一部分だけを聞かされて信頼関係が壊れ、不信感を募らせることはよくあることである。』
沼田論文<市民参加型イベントを通じたソーシャル・キャピタルの研究>から引用。
Aという人をすばらしい人だ!という人もいれば、Aはとんでもないやつだ!という人もいる。
人間性をそのまま信頼性と置き換えるならば、人間的にすばらしい人は、すべての人に同様に信頼されてよいはずだが、絶対にそうならない。
Aという情報をだれがもたらすか、どのようなツールを使うか、その範囲はどこまでか、
意志決定とそのプロセスを可視化するということ、すべての公開は情報爆弾になるという矛盾。
検索性と発信力と受信力とそのリテラシーにより情報のユーザーは「解釈する」。
情報発信がなされないと、何も伝わらず、
情報を出し過ぎると、間違った解釈もされる。
情報を考えることは信頼を考えることであり、それが、社会を考えることになる。
発展的に考えれば、これをプランニングできれば社会は劇的に変わるのだろう。
グーグルはそういう意味では最前線にいたんだな、これからはどうなるか。
援助と社会関係資本 ネット時代の社会関係資本形成と市民意識 [読書]
援助と社会関係資本―ソーシャルキャピタル論の可能性 (経済協力シリーズ)
- 作者:
- 出版社/メーカー: 日本貿易振興会アジア経済研究所
- 発売日: 2002/02
- メディア: 単行本
ネット時代の社会関係資本形成と市民意識 (叢書21COE‐CCC 多文化世界における市民意識の動態)
- 作者:
- 出版社/メーカー: 慶應義塾大学出版会
- 発売日: 2007/04
- メディア: 単行本